ウラジロ科 Gleicheniaceae は、シダ植物の1群。シダ類では原始的な群の一つとされる。葉に成長点があり、無限成長出来る点が独特である。
通常、植物の葉には成長点がないが、この群では葉の先端に成長点があり、次第に新たな羽片を展開してゆく点が独特である。その形は成長点の止まり方によって多様な形を取る。大きいものでは数mにも達する。
胞子嚢は環帯が斜めに巻く点など、特殊な面が多く、シダ類では原始的なものと考えられてきた。化石からもその起源が古いことが知られる。
常緑性で多年生、地上性のシダ植物。根茎は地表近くを長く匍匐し、毛、あるいは毛と鱗片を付ける。中心柱は原生中心柱か管状中心柱。
葉は2形にならず、また関節を持たず、毛か、毛と鱗片を付ける。葉身は羽状複葉のように分枝するが、先端に成長点があり、原理的には無限成長することが出来る。その為、途中段階では先端は叉状分枝して両側に羽片をつけた形に見える。またよく伸びる種では全体で何mもの長さにも達する。葉脈は遊離している。
胞子嚢群は葉脈の背に生じ、包膜を持たない。また胞子嚢の数が少なく、多くても15個ほどで、同時に熟する(斉熟)。胞子嚢は幅の広い洋なし形で、柄はなく、環帯は完全に胞子嚢を一周するものの、縦ではなく中央を斜め横向きに取り巻く。胞子は四面体形か左右対称形で、胞子嚢一つ当たりの数が多くて12 ...