ギョリュウモドキ属(ギョリュウモドキぞく)あるいはカルーナ属(カルーナぞく; 学名: Calluna)とはツツジ科に属する植物の属。単1種のみからなり、エリカに近縁だが花の構造等に大きな違いがある。主に欧米でよく栽培される。
地表を覆うように伸びる常緑の低木。高さは20-50cm程度で、非常に多く枝を出して密生する。葉は鱗片状で長さ2-3mmとごく小さくなっており、十字対生に茎に密生して付き、その葉が互いに寄り合っている外見はヒノキなどのように見える。
開花期は長く、夏から秋にまで及ぶ。花は長さ20-30cmの総状花序の形を取る。花は桃白色を基調として白から紫まで様々であるが、外見的にこの色を示しているのは花弁ではなくて萼片である。萼片は4片に分かれており、長さ4mm程度あり、その内側に花冠を囲い込む。萼片の基部には萼片のような形の苞片が4つある。花冠は萼片の約半分の長さしかなく、4片に深く裂けている。雄しべは8個、子房上位で蒴果を形成する。
学名の属名はギリシャ語の kallunein に由来し、これは『掃く』を意味し、本種がホウキとして用いられたことによる。園芸的には学名カナ読みのカルーナ、あるいはカルナが通用する。和名はその葉がギョリュウに似ていることによる。 ...