ヤマブキ(山吹、棣棠、学名:Kerria japonica)は、バラ科ヤマブキ属(本種のみの一属一種)の落葉低木。黄金色に近い黄色の花をつける。春の季語。
学名はスコットランドの植物学者のウィリアム・カーに由来する。
低山の明るい林の木陰などに群生する。樹木ではあるが、茎は細く、柔らかい。背丈は1mから2m程度で立ち上がるが、先端はやや傾き、往々にして山腹では麓側に垂れる。地下に茎を横に伸ばし、群生する。葉は鋸歯がはっきりしており、薄い。
晩春に鮮やかな黄色の花を多数つける。多数の雄蕊と5個から8個の離生心皮がある。心皮は熟して分果になる。
北海道から九州まで分布し、国外では中国に産する。古くから親しまれた花で、庭に栽培される。花は一重のものと八重のものがあり、特に八重咲き品種(K. japonica f. plena)が好まれ、よく栽培される。一重のものは花弁は5枚。
ヤマブキには実がつかないと思われがちであるが、実際には一重の基本種には立派に実がつく。八重ヤマブキの場合は雌しべが退化して花弁になっているため、実を結ぶことがない。日本で昔から栽培されてきたヤマブキの多くが実をつけない八重咲き種であったため、ヤマブキは実をつけないと言われるようになった。 ...