スズメノコビエ Paspalum scrobiculatum L. は、イネ科植物の1種である。日本では普通に見られる野草として扱われるのに対し、インドでは雑穀の1つとして栽培されている。なお、スズメノコビエを雑穀として見た時は、コドやコドミレットやコドラと呼ばれることもある。
スズメノヒエに似て、毛が少なくやや小作りな植物。日本では山野に見られるものであり、雑草として生育することもないものである。
しかしインドではイネ栽培地での雑草として出現し、またこれを雑穀の1つとして栽培しており、コドなどと呼ばれる。これはイネ栽培に伴う雑草が栽培種に取り込まれた具体例とされることがある。食用・飼料用に使われるが、時に有毒で人や家畜に被害を与える。
多年生の草本。草丈は40-80cm。匍匐枝はなく、茎は束状に生じるが、このときこれらが1つの平面に並ぶ特徴がある。葉は平らで長さ7-25cm、幅は3-7mm、時に10mmになる。葉鞘の口部には少数の毛があるが、ほとんどの葉は無毛。ただし最下部の葉身と葉鞘には多少の毛が見られることもある。
花期は8-10月。花茎はやや斜めに伸び上がり、先端近くに3-6本の総(小穂のつく枝)を出す。総はやや間を開け、左右交互に出る。主軸との分岐点に数本の長毛があるが、それ以外には無毛。総の軸下面に小穂を2列ないし3列にすき間無くつける。 ...