コノテガシワ(側柏、学名:Platycladus orientalis)は、ヒノキ科の植物の1種。コノテガシワ属唯一の現生種である。
和名コノテガシワは、「児の手ガシワ」の意で、葉を子供が手のひらを垂直に立てたような形に見立てて名付けられたものである。「カシワ」とは、炊(かしぐ)葉という意味で、昔はこの葉で料理を盛り付けたことに由来する。中国植物名(漢名)は側柏(そくはく)。ヒノキ科の植物であるが、和名の中にブナ科の「カシワ」が使われているのは、漢名に「柏」の字が使われているからではないかとする説も言われている。
中国北部の原産といわれ、韓国、中華人民共和国北部に分布する。庭木、生け垣、鉢植えなどでよく見かける。
常緑針葉高木または低木で、高さは高いもので10メートルほどになる。枝は密に出てほぼ直立し、枝葉はヒノキによく似た形であるが、手のひらを立てたようなつきかたをして、葉の表も裏も同じ緑色で、表裏の区別が無い。雌雄異花で、花期は3 - 4月頃。花は目立たず、雌花は淡紫緑色、雄花は黄褐色である。5月ころになる球果は目立ち、角のある独特の形で淡灰青色になる。根の発達は良好で、風の強い地域でも倒伏しがたい。成長も早く安価で流通する。葉は、冬は赤銅色に染まり、春になると黄金色となる。芽吹く力が強いのが特徴で、幹だけになるような強い剪定をしても再び芽吹くことが知られている。 ...