ミチヤナギ(路柳、Polygonum aviculare)はタデ科の一年草。別名ニワヤナギ(庭柳)。北半球の温帯から亜熱帯に広く分布する。
道端や荒地に多い雑草で、葉が細長くヤナギに似るためこの名がある。
細い縦筋が目立つ茎は、途中で分岐し高さ10-40cmほどになる。互生する葉は長楕円形か、線状披針形で葉柄は短い。托葉は茎を抱き葉柄とつながる。花は夏に咲き葉腋に1-5個つく。花被(萼)は緑色で長さ3mmほどになり、ふちが白色か紅色になる。深く5裂するが大きく開かない。花には1個のめしべと、6-8個のおしべがある。果実は3稜形。花期は、5-10月である。
生薬名はヘンチク(扁蓄)。漢方では利尿などの効能があるとして用いられる。また西洋などでも収斂効果を利用した民間薬として使われる。
林 弥栄、平野隆久『野に咲く花』山と渓谷社〈山渓ハンディ図鑑〉、1989年、370頁。ISBN 978-4-635-07001-0。
長田武正『原色野草観察検索図鑑』保育社、1981年、380頁。ISBN 978-4-586-30058-7。