ウシハコベ(牛繁縷、学名:Stellaria aquatica )はナデシコ科ハコベ属の越年草、ときに多年草。属を独立させ、ウシハコベ属とし、学名を Myosoton aquaticum とする場合がある。
全体のようすは同属のハコベに似るが、比べて大型である。茎は枝が多く、下部は地をはい、上部は斜めに立ち上がって高さは20 - 50センチメートル (cm) になる。茎は円柱形で、節の部分は紫色を帯び、上部には腺毛が生える。葉は対生し、下部の葉は葉柄があり、上部のものは無柄で茎を抱く。葉身は卵形から広卵形で、長さ1 - 8 cm、幅0.8 - 3 cmになり、先端はとがり、基部は円形から浅心形で、ふつう葉の両面に毛はない。
花期はふつう春から秋(4 - 10月)。花は上部の葉腋に集散花序をつけるか単生する。花柄は長さ5 - 18ミリメートル (mm) になり、腺毛が密生し、花後は次第に下向きになる。萼は離生し萼片は5個、裂片は長卵形で長さ4 - 5.5 mm、腺毛が密生し、先端はやや鋭形。花弁は5個で白色、萼片より長いか短く、基部まで深く2裂し、10弁花にみえる。雄蕊は10個。卵球形の子房の上に5個の花柱がある。果実は蒴果になり、卵形で宿存する萼より長く、上部は5裂し各片の先はさらに2裂する。種子は円形から腎円形で、径約1 ...