カンノンチク(観音竹、Rhapis excelsa)は、小柄なヤシ科植物の一種。掌状複葉の葉はお椀のように上に反り、少数にだけ裂ける。古くから栽培され、古典園芸植物としての品種も多い。
小型のヤシ科植物で、葉は掌状に裂けるが、裂片の数はごく少ないのが特徴。江戸時代に日本に渡来し、古典園芸植物として栽培されるようになった。かつては庭植えもしたが現在では普通は鉢植えで栽培され、葉や姿形で品種を命名し、また縞模様を持つものもある。何度かブームを起こし、時に投機の対象となり、大変な高額で取引されたこともあった。
常緑の低木で、短い地下茎を伸ばして繁殖する。茎は直立して高さ2mまで、太さは2cm程に達する。茎は分枝することなく、その表面は古い葉鞘とその繊維で硬く包まれる。繊維は黒褐色だが、実際の樹皮は緑色。葉は茎の先端に集まって生じ、長い葉柄の先の葉身は長さ15-25cmほどで、掌状に4-8片に割れる。葉身には縦襞があり、表面に向かって膨らんでいて、先端は細かく割れ目が入る。葉質は硬くて緑が色濃い。
花期は初夏で、雌雄異株である。穂状花序は長さ20-30cmで、まばらながら円錐形に集まる。果実は広楕円状球形で、反り返った硬い鱗片で外側が覆われる。 ...