イノコヅチ(猪子槌、学名: Achyranthes bidentata var. japonica)は、ヒユ科イノコヅチ属の多年草。日のあまり当たらない場所に生える雑草。ヒナタイノコヅチに対してヒカゲイノコヅチ(日陰猪子槌)ともいう。
和名イノコヅチの由来は、茎の節が膨らんでいて、猪子の膝のように見え、これを槌に見立ててこの名がついた。別名、フシダカ、コマノヒザとも呼ばれる。平安時代中期に編纂された『延喜式』には、「こまのひざ」「ふしだか」という名前での記載が見られる。日本に地方によって、サシグサ、ノサバリコ、ヌスビトグサ、モノグルイという方言名でもよばれている。中国植物名(漢名)では、牛膝(ごしつ)という。
北海道を除く、日本の本州、四国、九州に分布する。古来より日本にある植物で、林内、山野、路傍、藪などいたるところに生えている。イノコヅチとよばれる植物は、細かくは日陰に生えるヒカゲイノコヅチ(日陰猪子槌)と、日向を好むヒナタイノコヅチ(日向猪子槌)の2種類があり、普段よく目にするイノコヅチは、ヒカゲイノコヅチのほうである。
草丈は、高さは1メートル (m) 近くになる。
葉は対生して、先の尖っている楕円形、長さは15センチメートル ...