ハマナデシコ(浜撫子、学名:Dianthus japonicus)は、フジナデシコ(藤撫子)とも呼ばれるナデシコ科ナデシコ属の多年草で、切り花あるいは花壇用にベニナデシコの名称で栽培もされる。海岸の崖や砂地に生育し、本州(太平洋沿岸、一部日本海側西部の沿岸部)から沖縄および中国に分布する。
茎は株状の無毛で下部は木質化し、高さは15-50cmになる。葉は対生し、厚く光沢があって両面とも無毛だが縁に毛がある。根出葉はロゼット状となる。花期は6-11月で、茎の頂上に密に着き、花弁は紅紫色で長さ6-7mmの倒3角形。
栽培種では花色は鮮明な紅色と白色があり、それぞれに早生や晩生がある。花の大きさは1.5cmになる。
自生地が砂地であるため、排水の不良な土壌は栽培に不向きとなる。また、低温に弱い。
八代嘉昭 「ベニナデシコ」『カーネーション(ダイアンサス)』9巻、農山漁村文化協会編、農山漁村文化協会〈花卉園芸第百科〉、2002年、初版、169-170頁。ISBN 4-540-01209-6。
佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎 他『日本の野生植物 草本II離弁花』平凡社、1999年。ISBN 4-582-53502-X。 ...