キバナヘイシソウ Sarracenia flava はサラセニア属の植物の1つ。本属を代表する種で、背の高い捕虫葉を持ち、黄色い花を付ける。
多年生草本で食虫植物。葉は筒状になり、直立して高さ120cmにも達する。基部は細く、先に向かって次第に太くなる。先端にある袋の口では、その口径が3-8cmになる。蓋は斜めか直立に立ち、ほとんど円形で先端は尖る。その縁は波打つ。その基部は左右から外側に巻いて細くなっている。葉全体が黄緑色から緑色で葉脈が赤く色づくものもあり、全体に深紅色になる個体もある。特に蓋の基部の内側には赤みが差し、この部分の着色の程度には変異が多い。夏から秋にかけては袋にならない、左右から扁平な剣葉が出る。
花期は本属のものの中では最も早く、3月半ばから5月頃まで。花茎は捕虫葉よりやや低く、高さ50cmほど。萼片は長さ3-5cm、幅は大きいところで3-4cm、黄緑色。花弁は黄色で倒卵円形、長さ5.5-10cmになる。
アメリカ合衆国の、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、バージニア州、アラバマ州、ジョージア州、フロリダ州に分布する。開けた湿地に多く、国道沿いのブナ林混じりのところなどにはよく見かける。 ...