カモメラン属(カモメランぞく、学名:Galearis、和名漢字表記:鴎蘭属)は、ラン科に属する属。
地生の多年草。地下にある根茎は短く、根は束生し肥厚する。茎は直立し、楕円形の葉を1-2個つける。茎先に総状花序をつけ、2-15個の花をつける。苞は葉状になり目立つ。3萼片と側花弁でかぶとをつくる。唇弁は浅く3裂するか全縁となり、距がある。蕊柱は短い。
ヒマラヤ、チベット、中国大陸、ロシア極東部、ネパール、インド、ミャンマー、日本、北アメリカ大陸東部に分布し、9種知られる。日本には2種ある。
カモメラン(鴎蘭) Galearis cyclochila (Franch. et Sav.) Soó - 茎の高さは10-20cm。花は淡紅色で唇弁に紫色の細点がある。北海道、本州(中国地方以北)、四国、サハリン、朝鮮半島、ウスリーに分布し、湿った林縁に生育する。準絶滅危惧(NT)、(環境省2015年)。
オノエラン(尾上蘭) Galearis fauriei (Finet) P.F.Hunt - 茎の高さは10-15cm。花は総状につき白色で唇弁の基部にW字形の模様がある。日本固有種で、本州の中北部と紀伊半島に分布し、冷温帯の日当たりのよい岩石が混じった ...