キツネアザミ(狐薊、学名: Hemisteptia lyrata)は、キク科キツネアザミ属の2年草。道ばたや空き地などに生える雑草。
和名は、花がアザミに似ているが、アザミではないことから。
越年性の草本。茎は真っ直ぐに立ち、往々にして上部で多く枝を出して高さ60-80cmに達する。葉は長さ10-20cmで柔らかく、葉の裏面には白い綿毛が密生している。植物体には棘はなく、下部の葉は長楕円形で羽状に深裂する。
葉は裏側には白い毛がある。アザミのような刺はない。
頭花は紅紫色の筒状花からなる。総苞片に突起がある。花期は4月 - 6月頃。枝の先端に多数の頭花をつける。花の径は2.5cmほどで、上向きに咲く。総苞は球形で長さ12-14mm、総苞片は8列あり、その背面の上部には竜骨状の突起がある。突起は紅紫色に色づく。花床には剛毛が密に並ぶ。冠毛は2列で、内側は羽毛状で長く、脱落しやすい。外側のものはごく少なくて、やや幅広くて長く残る。
花冠は細くて長さ13-14mm、狭筒部はそうでない部分より5倍ほど長い。痩果は長楕円形で長さ2.5mm。無毛で斜めに花床についており、側面には15本の鋭い肋が走る。 ...