ウラボシ科(Polypodiaceae)は、シダ植物門に含まれる科のひとつである。和名の「裏星」という名は葉の裏の胞子のう群が円形で、それが多数並んでいるのを星に見立てたものである。かつてはほとんどのシダがこれに含まれていた。現在では単葉を持つ着生植物が多い。
根茎は匍匐して、中心柱は網状、表面には鱗片が並ぶ。
胞子のう群は円形のものが多く、多数つく場合には互いにくっついて一面になる場合もある。
胞子のう群には包膜はない。熱帯を中心に約50属、600種ほどが知られ、日本では12属50種ほどが記録されている。
この科は20世紀半ばまでは水生シダ類などごく一部を除いて、シダ植物門のほとんどすべてを含む群であった。しかし、その後にシダ類の系統関係について次第に明らかになるにつれ、細分され、現在の状況となっているものである。現在この科に含まれているものは、ほぼ単系統であると考えられている。この科には単純な葉の形のものが多いが、むしろ着生植物の方向へ高度に進化したシダであると考えられる。