サルカケミカン(Toddalia asiatica)はミカン科の蔓になる樹木。棘がとても鋭いもので、薬用などに用いられる。
常緑性の蔓になる樹木。茎には一面に鋭い棘がある。棘は下面が平らで上下に伸びていて、先端は鋭く鉤状に下向きに曲がっており、長さは約2mm。若枝は無毛。葉は互生でそれぞれ3枚の小葉からなる。全体の長さは3-5cmあり、葉柄は05-1cmmの長さ。小葉は長楕円形で長さ1.5-5cm、幅0.7-1.5cm。小葉は先が尖らず、先端には腺体があってややへこんでいる。縁には細かな鋸歯があり、表裏共に無毛だが裏面には油点が目立つ。また小葉の基部はくさび形で長さ0.5-1mmの小葉柄に流れる。
花期は冬から春で枝先や葉腋から円錐花序を出し、多くの小さな花をつける。雌雄異株であり、雄花序では各節に3-4個、雌花序では各節に1個の花をつける。萼は5裂、花弁は5個で長楕円形、雄蘂は5個。花弁は緑白色で雄花では2mm、雌花では3mm。果実は球形で径6-8mmになり、橙黄色に熟す。
本種の呼称は沖縄では広くサルカチミカンであり、サルカチやサルカチャーも広く知られる。これらは「サルを引っかけるもの」の意と取れる。 ...