ウツギ(空木、学名:Deutzia crenata)はアジサイ科ウツギ属の落葉低木。ユキノシタ科で分類される場合もある。
樹高は2-4mになり、よく分枝する。樹皮は灰褐色で、新しい枝は赤褐色を帯び、星状毛が生える。葉の形は変化が多く、卵形、楕円形、卵状披針形になり、葉柄をもって対生する。花期は5-7月。枝先に円錐花序をつけ、多くの白い花を咲かせる。普通、花弁は5枚で細長いが、八重咲きなどもある。
和名のウツギの名は「空木」の意味で、茎が中空であることからの命名であるとされる。花は卯月(旧暦4月)に咲くことから「卯(う)の花」とも呼ばれ、古くから初夏の風物詩とされており、清少納言の随筆『枕草子』には卯の花と同じく初夏の風物詩であるホトトギスの鳴き声を聞きに行った清少納言一行が卯の花の枝を折って車に飾って帰京する話がある。近代においても唱歌『夏は来ぬ』で歌われるように初夏の風物詩とされている。
山野の路傍、崖地など日当たりの良い場所に生育するほか、畑の生け垣にしたり観賞用に植えたりする。幹は木釘に加工されて利用される。
変種のビロードウツギの他、多くの品種がある。
ビロードウツギ Deutzia ...