ウワバミソウ(蟒蛇草、Elatostema umbellatum)は、イラクサ科ウワバミソウ属に分類される多年性植物。別名、ミズナ、ミズともよばれ、山菜としても珍重される。
日本では沖縄を除く各地の山間部の渓流わきや、水気の多い岩場などに群生する。森の中など比較的日陰を好み、流れが殆ど視認できない水をたっぷり含んだ沢の近くの腐葉土層ほどよく成長する。好条件の場所であれば、草丈70センチメートル (cm)、茎の太さは成人男性の小指ほどの太さに成長するものもある。
名称の由来は、野生場所がウワバミ(大蛇)の住みそうな所に生えている草という意味から名付けられ、山菜の「ミズナ」としても有名である。また、山菜名「ミズ」は方言で、水辺や湿地帯で自生していることに由来する。近縁種のヒメウワバミソウ(E. japonicum)も同様に食用とされる。
標準的な草丈は30 - 50 cmで、茎は多肉質で柔らかく、葉はゆがんだ長楕円形で茎に互い違いにつく(互生)。雌雄異株で、春から初夏、4 - 6月にかけて緑白色の小さな花をつけ、雄株は4弁花、雌株は3弁花を球状に咲かせる。秋になると、葉の根元が肥大してむかごとなる。冬には地表部分は枯れるが、根は生きており、春にはまた芽が出る多年草である。 ...