アマモ(甘藻 Zostera marina)は、北半球の温帯から亜寒帯にかけての水深1 - 数メートルの沿岸砂泥地に自生する海草の一種。日本でも各地に分布する。雌雄同株で多年生の顕花植物であり、胞子で増える藻類ではなく、海中に生える種子植物である。
和名は、地下茎を噛むとほのかに甘いことに由来するが、「海藻(あまも)」に通じるとの説もある。
岸辺に打ち上げられた葉の様子から、リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(龍宮の乙姫の元結の切り外し)という別名をもつが、これは最も長い植物名として知られる。ただし、長大語の実例として言及されることは多いものの、実際に使用されることはほとんどない。
英名 eel grassは「ウナギ草」の意で、細長い葉に由来する。なお、アメリカ先住民族の一部はアマモ属を食用にする。
アマモは胞子で増える藻類ではなく、海中に生える種子植物である。海産藻類を海藻と言うのと区別するために、アマモなど草本性かつ沈水性の海産種子植物を海草と呼ぶことがある。
イネ科と同じ単子葉類の草本であり、節のある長い地下茎とヒゲ状の根、イネに似た細長い葉をもつ。葉は緑色で、先端はわずかに尖り、5 ...