網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ、retinoblastoma)とは眼球内に発生する悪性腫瘍である。大部分は2〜3歳ころまでに見られる小児がんであり、胎生期網膜に見られる未分化な網膜芽細胞から発生する。
15,000人に1人の割合で発病する。地域による大きな差はない。
約10~30%は両眼性で常染色体優性遺伝、残りは片眼性で散発性である。
第1期 黒内障性猫眼期網膜内の腫瘍が硝子体内に隆起し、瞳孔が猫の目のように光るいわゆる白色瞳孔となる。その他気づきやすい症状としては以下のものがある。
散瞳第2期 緑内障期腫瘍の増殖に伴い眼圧が上昇し、続発性の緑内障となる。第3期 展開期水晶体だけでなく虹彩や前房にも腫瘍が進展し、さらに眼球壁を破って眼窩にも認められるようになる。第4期 転移期視神経や脈絡膜血管を介して脳、肝臓、肺など全身に転移して死亡する。
眼底所見、CT、MRI、超音波診断などで確定診断される。
白色瞳孔を来たす他の疾患との鑑別診断が重要となる。
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