脳アミロイドアンギオパチー(英: cerebral amyloid angiopathy、略称: CAA)は血管障害(アンギオパチー)の1種であり、中枢神経系と髄膜の小~中サイズの血管の血管壁にアミロイドβペプチドが蓄積する。この疾患に対してコンゴーレッド親和性(congophilic)という語が用いられることがあるが、それは異常なアミロイド凝集体はコンゴーレッド染色後の脳組織の顕微鏡観察することで明らかとなるためである。アミロイド状物質は脳のみに存在し、そのため他の形態のアミロイドーシスとの関連はない。
CAAはアルツハイマー型認知症に関係しているものと同じアミロイドタンパク質によって引き起こされるため、アルツハイマー病と診断された人に脳出血は多く見られる。しかし、認知症の病歴のない人でもCAAを発症することがある。通常、脳内の出血は特定の脳葉に限定されており、この点は出血性脳卒中の一般的な要因である高血圧による脳出血とは少し異なる。
CAAは孤発性のもの(高齢者で一般的)と家族性のもの(Flemish型、Iowa型、Dutch型など)がある。すべてのケースで、軟髄膜と大脳の血管壁へのAβの蓄積によって定義される。Flemish型のCAAでは、中心に核を持った大きなdense-core ...
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