ホモシスチン尿症 (ホモシスチンにょうしょう、(英: homocystinuria) とは、先天的な遺伝子の異常によって過剰発生したホモシステインが尿中に大量排泄される疾病である。
必須アミノ酸のひとつであるメチオニンの代謝経路において、中間生成物ホモシスチンの代謝酵素であるシスタチオニン-β合成酵素(シスタチオニン-β-シンターゼ)の先天的欠損によりホモシスチンがシスチンに変換されず、体内に多量に蓄積され尿中へ排出される先天性アミノ酸代謝異常症のひとつである。
メチオニン代謝経路において、代謝不良によるメチオニン蓄積にあわせて、中間生成物ホモシスチンの一部がメチオニン合成酵素(メチオニンシンターゼ)によってメチオニンへと還元されることから血中メチオニン濃度が上昇するという特徴も併せ持つ。(代謝経路はこちら参照)
常染色体劣性遺伝疾患で、患者割合は約40から100万人に一人といわれている。
出生時にはほとんどが無症状であるため過去には発見が遅れることがあり、治療開始が遅くなるほど重篤性や合併症の危険が増す。
1歳を過ぎたころから症状が出始め、3歳ごろからは骨格異常による高身長・四肢指伸長・続発性の骨粗鬆症、水晶体偏位による視力低下・緑内障などを引き起こす。 ...
ウィキペディアでもっと読む