リベリカコーヒーノキ(学名:Coffea liberica)は、西アフリカのリベリア原産のアカネ科の植物である。アラビカコーヒーノキやロブスタコーヒーノキとともにコーヒー3原種に数えられるが、消費量は少なく世界全体の流通量の1パーセントに満たない。
樹高は高く、樹形は剛直である。葉は肉厚である。5メートルから17メートル程度にまで成長する常緑低木で、20センチから30センチほどの光沢のある葉をつける。果実はひし形で他種に比べて大きく、熟すと赤や黄色になる。気温や湿度などといった環境にも順応性が高いがサビ病などの病害に弱い。熱帯にあるマレーシアやフィリピンなどの低地で栽培されている。
ロブスタコーヒーノキとともに19世紀末に発見され20世紀始めから生産が始まった。コーヒー豆としてはアラビカ種に比べて酸味がなく苦みが強くて味が劣る。これに加えて病害にも弱く生産性が低いため、西アフリカの生産諸国の国内で消費されたりわずかにヨーロッパに輸出される他には研究用や交配用の種として利用される程度である。日本国内では静岡県静岡市葵区と千葉県船橋市にフィリピン産リベリカ種のコーヒー豆を扱う喫茶店がある。 ...