リョクトウ(緑豆)はマメ亜科の一年生植物、ヤエナリ(八重生、学名:Vigna radiata)の種子のこと。食品および食品原料として利用される。別名は青小豆(あおあずき)、八重生(やえなり)、文豆(ぶんどう)。英名から「ムング豆」とも呼ばれる。アズキ (V. angularis) とは同属。
グリーンピースは別属別種のエンドウの種子。
インド原産で、現在はおもに東アジアから南アジア、アフリカ 、南アメリカ、オーストラリアで栽培されている。日本では17世紀頃に栽培の記録がある。
ヤエナリは一年生草本、葉は複葉で3枚の小葉からなる。花は淡黄色。自殖で結実し、さやは5-10cm、黄褐色から黒色で、中に10-15の種子を持つ。種子は長さが4-5mm、幅が3-4mmの長球形で、一般には緑色であるが黄色、褐色、黒いまだらなどの種類もある。
日本においては、もやしの原料(種子)として利用されることがほとんどで、ほぼ全量を中国(内モンゴル)から輸入している。
中国では、春雨の原料にするほか、月餅などの甘い餡や、粥、天津煎餅のような料理の材料としても食べられる。北京独特の飲料としてリョクトウからデンプンを採る際の上澄みを原料に、これを発酵させた豆汁がある。涼粉の原料にも使われる。 ...