チョウジ(丁子、丁字)またはクローブ(英: Clove)は、フトモモ科の樹木チョウジノキ(学名:Syzygium aromaticum)の香りのよい花蕾である。原産地はインドネシアのモルッカ群島であり、香辛料として一般的に使われるほか、生薬としても使われる。漢名に従って丁香(ちょうこう)とも呼ばれる。
チョウジの花蕾は釘に似た形、また乾燥させたものは錆びた古釘のような色をしており、中国では紀元前3世紀に口臭を消すのに用いられ、「釘子(テインツ)」の名を略して釘と同義の「丁」の字を使って「丁子」の字があてられ、呉音で「チャウジ」と発音したことから、日本ではチョウジの和名がつけられた。フランス語で釘を意味するクル (Clou) から、仏名で「クル・ド・ジローフル」 (clous de girofle) と呼ばれ、英語名でこれが「クロウジローフル」となり、略されて「クローブ」 (Clove) になった。
日本における植物和名はチョウジノキ。非常に強い香気を持っているので、百里香という別名もある。
モルッカ諸島の原産で、日本では植物園の温室などで育てられている。おもにインドネシア、ザンジバル、スリランカ、モーリシャス、マダガスカル、コモロ、ペナン、ドミニカなどで栽培されている。 ...