サンシチニンジン(三七人参、Pseudoginseng)はウコギ科の薬用植物。中国南部原産。植えてから収穫されるまでに3年~7年も掛かることから、この名が付けられた。雲南省や広西チワン族自治区の、海抜1,200m~1,800mの地域で栽培される。紡錘状の根を薬用とする。
広西省の田陽、田東で産することから、「田」の字が冠される。
金に替えられないほど価値が高いという意味。
強力な止血作用を漆の接着力にたとえたもの。
おそらく、原産地では古くからその薬効が知られていたものと思われるが、中国の医学に組み入れられた歴史は浅く、16世紀に李時珍が著した薬学書「本草綱目」が初出。
別名「金不換」の通り、中国では長らく国外輸出が禁止されていたが、近年、日本をはじめ、世界各国に輸出されている。
ベトナム戦争時、現地人が使用していたのを見たアメリカ軍が、この薬草の知識を持ち帰った、という説もある。