クサスギカズラ属 Asparagusは、キジカクシ科に属する植物の1群。多くは細かく細い葉を多数つけるように見えるが、これは茎の変形したものである。多くの実用的な種があり、それらは概してアスパラガスの名で呼ばれる。
この属の植物は、細かな線状の葉が多数着いているように見えるものが多い。だが、これは実は茎が細かく枝分かれしたものである。これを葉状枝、あるいは偽葉、仮葉等という。本当の葉は鱗片状に退化し、茎に張り付くようになっている。根茎が発達し、地上部は草状から低木状、蔓状などになる。
姿形が面白く、あるいは美しくて観賞用に栽培されるものは数多く、食用となるものや薬用になるものがある。それらの多くは学名仮名読みのアスパラガスの名で流通する。
学名は、一説にはギリシア語の asparasso に由来するとも言われ、これは「刺す」の意味であり、ある種のものが鋭い棘を持つことによる。また異説ではギリシャの古名 asparaagos によるとされ、これは「甚だしく裂ける」の意味で、仮葉が細かく分かれていることによるという。
地下に根茎を持つ多年生の植物。多年生草本か半低木であり、茎が蔓性になるものもある。葉は退化して鱗片状となり、その葉腋から出る茎が扁平になり、葉のように見える。この仮葉は針状のものが多いが、糸状のものや、扁平で幅広いものもある。 ...