ニセアカシア (Robinia pseudoacacia) は北米原産のマメ科ハリエンジュ属の落葉高木。和名はハリエンジュ(針槐)。日本には1873年に渡来した。用途は街路樹、公園樹、砂防・土止めに植栽、材は器具用等に用いられる。季語は夏である。
一般的に使われる名称であるニセアカシアは、種小名のpseudoacacia(「pseudo=よく似た acacia=アカシア」)をラテン語から直訳したものである。
北アメリカ原産で、ヨーロッパや日本など世界各地に移植され、野生化している。
樹高は20-25mになる。葉は、初夏、白色の総状花序で蝶形花を下垂する。奇数羽状複葉で小葉は薄く5-9対。基部に1対のトゲ(托葉に由来)がある。小葉は楕円形で3-9対。5-6月頃、強い芳香のある白い蝶形の花を10-15cmほどの房状に大量に咲かせる。花の後に平たい5cmほどの鞘に包まれた4-5個の豆ができる。
きれいな花が咲き、観賞用として価値が高いことからもともとは街路樹や公園用として植栽された。しかし、繁殖力が強く、根から根萌芽が多数出ることや、切り株からの萌芽力が極めて高いことなどで嫌われている。さらに、風で倒れやすいことなどの課題もある。棘のない園芸用の品種もある。 ...