オニノヤガラ属(オニノヤガラぞく、学名:Gastrodia、和名漢字表記:鬼の矢柄属)はラン科の属の一つ。
地生の無葉緑腐生植物。光合成を行わず、葉緑素を持たない多年草。地下には太く肥厚する根茎がある。茎は直立し、鱗片葉を鞘状にまばらにつける。花は総状花序につき、花被片は合着して筒状になり、先端が3-5裂する。
2013年に日本で発見された新種「タケシマヤツシロラン」は光合成を行わないうえ、開花もしないきわめて珍しい種である。光合成も開花もしないラン科植物の発見は、世界で2例目となった。
アフリカ、インド、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランド、東アジアに約50種あり、日本では10種が知られる。
また、トカラヤツシロラン(2002年発見)とタケシマヤツシロラン(2013年発見)は、いずれも鹿児島県三島村竹島にのみ生息が確認されている地域性固有種である。
Gastrodia abscondita J.J.Sm.
Gastrodia africana Kraenzl.
Gastrodia albida T.C.Hsu & C.M.Kuo