シナニッケイ(支那肉桂、学名: Cinnamomum cassia)は、中国南部原産の常緑樹であり、中国や南アジア、東アジア(インド、インドネシア、ラオス、マレーシア、台湾、タイ、ベトナム)で広く栽培されている。香辛料として使用される香りの良い樹皮のために主に使われる数種のニッケイ属植物の一種である。カシア(cassia)、カッシア、またはカッシャとも呼ばれる。アメリカ合衆国では、シナニッケイは最も一般的に使われるシナモンである。蕾も、特にインドでは、香辛料として使われ、かつては古代ローマ人によって使われた。
樹木は全高10–15 mに成長し、灰色がかった樹皮と、固く長い葉を持つ。葉は長さ10–15 cmで、若い時は明らかに赤みを帯びた色を持つ。
シナニッケイはセイロンニッケイ(C. verum、セイロン・シナモン)、サイゴン・シナモン(C. loureiroi、ベトナム・シナモンとも)、インドグス(C. burmannii、インドネシア・シナモン)、マラバール・シナモン(C. citriodorum、インド・マラバール地方原産)と近縁種である。これら5種全ての乾燥樹皮が香辛料として使われる。シナニッケイの香りはセイロンニッケイの香りよりも繊細さに欠ける。シナニッケイの樹皮はセイロンニッケイよりも厚く、粉砕するのがより難しく、より粗い質感を持つ。 ...