ヤブコウジ属(ヤブコウジぞく、学名; Ardisia、和名漢字表記:藪柑子属)は、サクラソウ科の属の1つ。
従来の新エングラー体系、クロンキスト体系では、サクラソウ目ヤブコウジ科の属としていた。
常緑の高木から低木、また草状の小低木まである。葉は単葉で多くは互生、ときに対生、輪生し、縁は全縁、鋸歯または波状の歯牙がある。花序は円錐状、散房状または散状となり、茎先または葉腋につく。花は両性花であるが一部が雄性で、5数性ときに4数性、色は白色または帯紅色で小型である。萼は5深裂する。花冠は5裂し基部でわずかに合着し、花冠裂片は片巻き状に右回りに並ぶ。雄蕊は5個あり花筒の基部につき、花冠裂片と対生する。雌蕊は1個で花冠と同じ長さかやや長い、子房は上位につき1室ある。果実は液果様の核果で、球形または扁球形となり、多くは紅色に熟し、1個の大型の種子が入る。
世界に約400-500種あり、インドから東南アジアにかけて、東アジア、太平洋諸島、熱帯アメリカ、オーストラリアに分布する。日本には8種ほど知られる。
マンリョウ Ardisia crenata Sims – 常緑小低木で高さ30-100cmになる。7月に枝先に白い花を10数個つけ、果実は11月 ...