ヨモギ(蓬、学名:Artemisia indica Willd. var. maximowiczii [syn.Artemisia princeps Pamp] )は、キク科の多年草。日当たりのよい原野や道端などに集団を作って生えて、高さは1メートル前後になり、初秋に地味な花をつけて、風媒花のため多量の花粉を飛ばす。春の地表に生えた若芽は食用になり、餅に入れられることから、別名モチグサ(餅草)とも呼ばれる。灸のもぐさ、漢方薬の原料になるなど利用価値がある。
和名のヨモギの由来ははっきりしないが、よく繁殖し四方に広がることから「四方草」と書いてヨモギと読ませるという説、春によく萌える草から「善萌草」に由来とする説、よく燃えるので「善燃草」と書いてヨモギと読ませる説がある。ヨモギの「ギ」は、茎のある立ち草を意味する。
別名は、春に若芽を摘んで餅に入れることからモチグサ(餅草)とよく呼ばれていて、また葉裏の毛を集めて灸に用いることから、ヤイトグサの別名でも呼ばれている。ほかに、地方によりエモギ、サシモグサ(さしも草)、サセモグサ、サセモ、タレハグサ(垂れ葉草)、モグサ、ヤキクサ(焼き草)、ヤイグサ(焼い草)の方言名がある。 ...