アキニレ(秋楡、学名:Ulmus parvifolia)はニレ科ニレ属の落葉高木。
アキニレは秋楡と書き、これは秋に花が咲くという生態的特徴からきていると言われる。別名としてイシゲヤキやカワラゲヤキと呼ばれ、これは後述のように形態的特徴、特に樹形や樹皮の様子がケヤキ(Zelkova serrata)に似ていること、イシ、カワラは木材が石のように硬いこと、生息地として河原を好むことからきている。
英名は樹皮の特徴をつかんだlacebark elm(滑らかな樹皮のニレ)や分布地に因むChinese elm(中国のニレ)、中国名は榔楡。種小名parvifoliaは「小さい葉」の意味。
中国大陸の広い範囲と朝鮮半島、インドシナ半島、日本、台湾に分布。日本では主に西日本に分布する。
樹高15m、直径0.6m程度に達する。最高樹高30mを超えるハルニレ(Ulmus davidana var. japonica)に比べると小型。樹皮もハルニレのように縦に深く割れず、平滑で同じ科のケヤキ(Zelkova serrata、ニレ科ケヤキ属)の樹皮に似る。別名のイシゲヤキ、カワラゲヤキはここからきている。
ニレ属共通で枝はジグザグに伸び(仮軸分枝)、葉は左右交互に生える(互生)、葉の大きさは3cm弱と小さめで学名はこれに由来、形は卵型 ...