アカネ(茜、Rubia argyi)はアカネ科アカネ属のつる性多年生植物。シノニム R. akane。根は茜色をしており、草木染めの原料になり、薬草としても利用される。判子業界で「アカネ」と呼ばれるのは同じアカネ科でもインドから東南アジアにかけて分布する特定のクチナシ属の木本のことであり、本種とは全くの別物である。
和名アカネの由来は、根を乾燥すると赤黄色から橙色となり、赤い根であることからアカネと名づけられたといわれる。地方による呼び名があり、ベニカズラ、アカネカズラともよばれている。
分布は中国、朝鮮半島、台湾、日本。日本では本州、四国、九州に分布し、山地や野原、路傍、林の縁などでふつうによく見かけることができる。
つるは長さ1 - 3メートル (m) に生長し、盛んに分岐した茎は四角く細かい逆刺があり、他の草木に絡まって長く伸びる。春になると根から芽を出し、成長する。
葉は長い葉柄がついた長さ3 - 7cm、幅1 - 3cmのハート型か長卵型で先端がとがる。茎に4枚輪生するが、そのうち2枚は托葉(たくよう)が変化したもので(偽輪生)、実際は対生である。見分けるには枝分かれを見ればよく、枝が出ている方向の葉とその向かいの葉が本当の葉で、違う2枚が托葉の変化した葉である。葉柄や葉の縁、裏面の葉脈に逆刺がある。 ...