オガサワラスズメノヒエ Paspalum conjugatum は、イネ科の植物で、熱帯性の小柄な雑草。細長い柄の先端から、小さな小穂の密生する軸を2本、T字型に生じる。
小柄で柔らかな多年生草本。根茎は硬くて地上を長く這い、分枝して節毎に根を下ろす。あちこちから茎を立てて高さは30-60cmに達する。葉は柔らかくて扁平で緑色、長さ8-12cm、幅5-15mm。無毛だが、葉鞘の縁と口部には毛がある。
花茎はやや立ち上がって葉より抜けだし、先端に総(小穂のつく花軸)をつける。総は2-7本出るが、普通は2本で、対生するように左右に大きな角度に分かれて伸び、先端はややたれる。総は8-12cmで細長い。小穂は淡黄色で卵形、ややふくらんだ扁平で長さ1.4-1.8mmで、縁に長い毛が生える。
日本では沖縄本島以南の琉球列島に見られる。原産は西インド諸島とされるが、現在では世界の熱帯域に広く分布し、具体的にはアルゼンチン・北アメリカ・インド・日本・中国・東南アジア・ポリネシア・オーストラリアが挙げられる。
日本では道ばたや人工的な草地によく見られ、密な群落を作る。沖縄ではサトウキビ畑とパイナップル畑における雑草として優占することがあり、サトウキビ畑の場合、管理が悪い畑の雑草群落の型の一つである。タイでは湿った環境にはえ、水田の雑草として知られる。+=?!? ...