フキ(蕗、苳、款冬、菜蕗、学名:Petasites japonicus (Siebold et Zucc.) Maxim.)は、キク科フキ属の多年草、雌雄異株。早春の花茎をフキノトウ(蕗の薹)という。山野に生える春の山菜としてよく知られ、地下茎から多くの葉柄を立てて、一部が切れた円い大型の葉をつける。
和名フキの語源については諸説あり詳細ははっきりしていないが、一説には葉が柔らかく、紙の代わりに排便後の尻ふきに利用されたことから「拭き」から転じたとも言われている。また、冬に黄花を咲かせるため「冬黄(ふゆき)」の中略とする説もある。フキの若い花芽は、山菜としてよく知られているフキノトウ(蕗の薹)である。
日本の方言名でフキノトウを、青森県西部の津軽弁では「ばっけ」、秋田弁では「ばっけ」「ばんけ」「ばっきゃ」、山形県の庄内弁では「ばんけ」、アイヌ語は「マカヨ」という。また、アイヌ語でフキは「コロコニ」または「コルコニ」と発音する。
英語ではジャパニーズ・バァタァバァー(Japanese Butterbur)、ジャイアント・バァタァバァー(Giant butterbur)、あるいはフキ(Fuki)という。漢名では蕗と書き、中国植物名では蜂闘菜(ほうとうさい)ともよばれている。 ...