ハマハコベ(浜繁縷、学名:Honckenya peploides subsp. major)は、ナデシコ科ハマハコベ属の多年草。ヨーロッパに分布する Honckenya peploides subsp. peploides を基本亜種とする亜種。
根茎は地中を横走する。植物体は全体に無毛。茎は叢生して、よく分枝して広がり、斜上または直立して、高さは10-30cmになる。葉は十字状に対生し、葉身は長楕円形で、長さ1-4cm、幅4-20mmになり、先端は鋭頭で、基部は互いに合生して葉柄がない。葉に厚みがあり、多肉質で光沢がある。
花期は6-9月。花は単性で、雌花のみをつける株と雄花のみをつける株があり、ときに雄花をつける株には両性花が混在する。花は白色で、径は8-12mmになり、茎先または葉腋に単生し、花柄は長さ0.5-1.5cmになり直立する。萼片は5個、卵形から卵状披針形になり、長さは4-7mm、先端が鋭形になる。花弁は5個、萼片とほぼ同じ長さかまたは短く、さじ形になり、先端は円頭か少しへこむ。雄蕊は雄花および両性花で10個あり、葯は橙黄色になり、雌花では退化的になる。子房は1室、その上に3個の花柱がある。果実は球形で肉質の蒴果で、長さ5-8mmになり3裂する。種子は長さ3-4mmの卵形で、褐色で表面は平滑となる。 ...