コショウノキ(胡椒の木、学名:Daphne kiusiana Miq.)は、ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属に分類される常緑小低木の1種。和名は、果実がコショウのように非常に辛いことに由来する。
雌雄異株、樹高は0.5-1 mでまばらに枝分かれする。樹皮は褐色で強じんで無毛。葉は長さ6-10 cmの倒披針形でやや柔らかい革質(無毛)で互生し、枝先に集まる。ジンチョウゲより葉先はよく尖り、最大幅は先寄り、葉柄は長さ1-5 mm、表面の側脈は不明瞭だがわずかに浮き出る。昨年の枝先に芳香のある花を頭状に付ける。萼は白い筒型で外側に細毛があり、先が4裂する。花柄に短毛がある。開花時期は3-4月。果実は液果で、長さ約1 cmの広楕円形で、6-7月に赤く熟し、辛味がある。種子は長さ約5 mm。
朝鮮半島南部の島と日本の温暖帯にやや稀に分布する。変種のタイワンコショウノキ(学名:Daphne kiusiana Miq. var. atrocaulis (Rehder) F.Maek.、中国名:毛瑞香)が、中国と台湾に分布する。
日本では、本州(関東地方南部以西)、四国、九州、屋久島、種子島、トカラ列島、奄美大島、徳之島、沖縄(伊平屋島、魚釣島)に分布する。 ...