ヒメアナナス属 Cryptanthus はアナナスの属の1つ。小型で地上に葉を広げる。葉に様々な模様があるものが多く、観賞用に栽培される。
小型の多年生草本で、地上性。茎はごく短く、多数の葉をロゼット状に出し、葉は普通は平らに広がる。葉鞘部は不明確。葉は細長くて固く、先端は反り返る。葉の縁は波状になり、また鋸歯や棘が多い。葉面は緑や褐色の地に斑や縦、あるいは横の縞が入る。
花はロゼットの中央に頭状に密集して着く。花は白から黄色で萼片3枚は互いに癒合して筒状になり、花弁3枚は先端部が大きく開くが、その基部は僅かだけ互いに癒合している。雄しべは6本で子房下位。果実は液果になり、多くの種子を含む。株の中心近くに咲く花は雄花ばかりで、花序の縁の葉との間に咲くものが両生花である。
和名はアナナス類で小型であることに依ると思われる。ヒメアナナスの名は本属の1種である C. acaulis の和名として用いられている。学名はギリシャ語のKrypt (隠れた)と anthos (花)からなり、しかし花が葉や苞に隠されていない。なお、学名カナ読みでクリプタンサスも園芸方面では通用している。英語ではその形からアース・スターズとも呼ばれる。 ...