ハブカズラ Epipremnum pinnatum はサトイモ科の植物。付着根で這い上がる蔓植物で、成長すると羽状に葉が裂ける。東南アジアに広く分布し、日本では琉球列島で広く見られる。
常緑性の蔓植物。地上部は全体に緑色をしている。茎は長く伸びて節々から根を出し、それによって樹木や岩の上に張り付く。ときおり分枝を出し、小枝はその表面が鞘状の托葉から分解した繊維に包まれる。茎の長さは5mに達し(10mになることもあるとも)、緑色で無毛、断面はほぼ円形、基部の方は木質化し、径4cmにもなる。葉は互生する。葉柄は長さ15-40cmになる。葉柄の縁には膜状の翼があり、基部は茎を抱く。葉身は薄い革質。葉身の形は成長によって変化する。幼いものでは狭卵形から卵状楕円形で、縁がすべてなめらかに続く完全な単葉から1~数カ所に切れ込みが入る。成長したものの葉は広卵状楕円形で長さ20-50cm、幅15-30cmになり、先端は鈍く尖るか鋭く尖り、時に鋭く突き出して尖る。基部は切り落としたような真っ直ぐから葉柄のつくところで多少凹む。主要な側脈は8-13本あって、それらの間を切るように深い切れ込みができる。それによって葉は左右不同に6-8個の裂片に分かれることになるが、この裂片は個々には鎌状をなして先端は鋭く尖り、葉の中央のものでその幅が4-5cmほどある。この切れ込む様子はいわゆるモンステラ、ホウライショウにも似ている。ちなみにマレシアでの記載ではさらに全体が大きく、茎の高さは15mまで、葉柄は60cmまで、葉身は長さ93 ...