ノゲシ(野芥子、Sonchus oleraceus)とは、キク科ノゲシ属の植物の一種。別名ハルノノゲシ、ケシアザミ。
和名に「ケシ」が付くが、ケシ(ケシ科)と葉が似ているだけで分類上は全く別系統である。
日本各地の道端や畑に自生する。ヨーロッパ原産で世界各地に広まったと考えられている。日本には史前帰化植物として入ってきたものと思われる。
花期は春から秋で黄色のタンポポのような花が咲く。葉には刺があるが柔らかく触っても痛くない。葉色は少し白っぽい緑で光沢はない。葉は茎を抱く。茎の高さは50-100cm程で軟らかく中に空洞がある。
舌状花が白色のものがあり、ウスジロノゲシ(f. lilacina)という。
より頑丈でとげとげしいものの紛らわしい個体が多いが、葉の基部に着目すると見分けやすい。
アキノノゲシ Lactuca indica var. laciniata
形や雰囲気は似ているが、二回りくらい大きい植物であり、見誤ることはない。分類上は、こちらはアキノノゲシ属である。
平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山