ホシクサ属(Eriocaulon)は単子葉植物綱イネ目ホシクサ科に分類される植物群である。熱帯及び亜熱帯を中心に世界五大陸に分布域を持ち、現在までに約400種が報告されている。
ホシクサ属の多くは水田や湿地帯、池沼や河川などの温暖で湿潤な地域に自生している。茎が立ち上がるものもあるが、ほとんどはごく短く、線形の葉をロゼット状に広げる。花期には多数の花茎を出す。花茎は分枝せず、先端に単独の花序をつける。花は密集して頭状、個々の花は外見では区別しがたい。花序の外側には総苞片がある。短くて花序からでないものもあるが、一部の種では長く突き出し、そのような姿の種はイヌノヒゲの名で呼ばれている。
ホシクサ(星草)は、日本に自生するシラタマホシクサのような種の多角形の花序が、星のように見える容姿から付けられた。またホシクサが群生して開花する光景が、星空のように見えるのが由来ともいわれる。金平糖草(コンペイトウグサ)、水玉草(ミズタマソウ)など複数の別名がある。
日本にはホシクサ属の植物が約40種あると言われており、非常に分類が進んでいる。固有亜種なども多く記載され、地域の環境に特化した種の報告も多い。ただし、ほとんどが外形ではよく似ており、外見での同定は難しい。正しい同定には花序を解剖して顕微鏡で観察する必要がある。 ...