ノイバラ(野茨、学名:Rosa multiflora)は、バラ科の落葉性のつる性低木。ノバラ(野薔薇)ともいう。日本のノバラの代表的な種。沖縄以外の日本各地の山野に多く自生し、枝に鋭いトゲがある。赤い果実は、利尿や便秘の治療に薬用される。
和名の由来は、とげが多い木であることから、元々有棘の低木類のバラを茨(いばら)と呼んでいて、野生であることから「野」がついてノイバラとなったものである。別名ノバラ(野バラ)とも呼び親しまれ、日本のバラの代表的な原種である。身近に見られるいわゆる「野バラ」は、大半が本種である。古名はウバラあるいばウマラで、転じてノバラになったとされる。イバラは棘がある小低木のバラ類の総称であったが、次第に特定植物の名称になった。
学名(小種名) multiflora の由来は、白い花を房状に沢山つけるところから、ラテン語で「花が多い」を意味する。
日本の北海道から九州まで、国外では朝鮮半島に分布する。
山地の林縁、原野、野原、草原、道端、河岸に自生し、日当たりのよい山野のヤブや河川敷など、攪乱(かくらん)の多い場所によく生え、刈り込まれてもよく萌芽する、雑草的な性格が強い。 ...