キンシャチ(金鯱、Echinocactus grusonii )は、サボテンの1種。
高さは最大で1m以上に達し、寿命は最長で30年程度と推測されている。
鋭い棘は長く直線またはわずかに湾曲して黄色味を帯び、時には白色のものもある。
小さな黄色い花が、頂部の冠の付近に咲くが約20年以上経た個体のみが花をつける。
野生の状態では著しく稀で、IUCNレッドリストの「絶滅寸前」(絶滅危惧IA類)に指定され、わずかにメキシコ中央部のイダルゴ州やケレタロ州に自生する。
本種は火山岩だらけの切り立った渓谷や高度1400m前後の環境で群生している。
その自生地も、'90年代のシマパンダム(Zimapán Dam)の建設によって大半が湖底に沈んだ。
また近年(21世紀になって)サカテカス州内で新たに別の自生地が発見された。乱獲から守るために詳細な分布図は公表していない。
タマサボテン属(Echinocactus )に所属し、近隣の属:Ferocactus属に分類される約30の近似種と共に一般的にタマサボテン(球状のサボテン、英語圏では'barrel cactus'=樽型サボテン)の仲間と認識される。