チランジア・キセログラフィカ Tillandsia xerographica はパイナップル科の植物の1つ。本種はエアープランツとして栽培されており、大柄な姿に迫力があり、評価が高い。現地では保護がかけられているが、栽培品が豊富に輸入されている。
着生の常緑性多年生草本で、主茎を伸ばさない。草丈は普通で20-60cmになり、開花株ではその背丈は1mに達することがある。葉は根出状に出て螺旋に配列し、その径60-90cm程の密集したロゼットを構成する。またその中心部分は葉の基部が折り重なって偽輪茎状になる。葉身の部分は長さ15-75cm、幅はその基部で6cmほど、全体に幅の狭い三角形をなし、先端は次第に細まるか、或いは先端が尖る。また葉は先端に向かって裏側に反り返り、波打ち、縁が上に曲がって葉の表側中央に溝を作り、またその縁は滑らかである。また時に全体にピンクがかる。本属の中でいわゆる銀葉種、つまり葉の表面が灰色に見えるものの中では本種は最大のものの一つである。この葉の色はその表面を一面に覆う細かな鱗片のためである。鱗片は丸っぽい形でその径は0.3-0.5mmである。
花茎は直立し、高さは普通は20-40cm。花茎苞は瓦状に並び、形は葉に近い。その葉状部は長さ30cm、幅1cmで表面には鱗片が密生する。花序は長さ30cmほどあり、9-30個の穂状花序がらせん状に配列したものとなっている。個々の穂状花序は長さ5-15cm、幅1-2cmで、5-15個の柄のない花からなっている。一 ...